私が仕事でいちばん大切にしているのは「笑顔づくり」です。例えばお客様の笑顔。なんとなく買い物に訪れる店舗よりは、期待感を持って来店し、ワクワクしながらお買い物を楽しむ、そんなお客様の笑顔をつくる店舗でありたいといつも願っています。この思いを実現するうえで何よりも重要なのが「スタッフの笑顔」です。みんながハツラツと働く店舗は、雰囲気が明るいだけなく、お買い物を楽しんでもらうための工夫や心配りがあちこちに利いています。お客様がまた来たいと思う理由は、品揃えや品質の良さに加えてそういったところにもあるというのが私の考えです。そこで、店長としてまず心掛けているのが日々の挨拶。たとえ気分が乗らない朝であっても、朝礼や部門廻りで次々と元気な挨拶が返ってくると、やる気にスイッチが入るものです。基本中の基本ですが、そんな当たり前の先にこそ笑顔が生まれるのだと思います。
お客様をお迎えする前にまず全スタッフで朝の挨拶。いちばんの目的は笑顔づくりです。お互いに笑顔だとトピックスの共有や意見交換もスムーズですからね。昼礼では売込みの確認や指示・連絡事項の伝達を行います。
店長の1日の仕事はチェックに始まりチェックに終わります。各売場の品出し状況や鮮度の確認、ピークタイムの売込み状況、そして競合店のチラシも。商品の陳列や値下げを指導・指示するのも重要な仕事です。
スーパーマーケットの運営は「売場」と「数字」の両方をしっかり見なければなりません。昨日と比べて売上げはどうか、昨年の同時期と比べてどうか…等々、あらゆる動向から次なる一手へと繋がる戦略を編み出します。
来店したお客様が笑顔になって、また来たい、次は何があるんだろうと、期待をふくらますような店づくりを目指して企画したのが『射的大会』でした。夏祭りの時期に出店風の本格的なブースを作り、お買い物を終えたお客様(2,000円以上のお買い上げで最大3回まで)に挑戦していただいたのですが、コルク銃で景品を仕留めるたびに歓声が沸き起こって大いに盛り上がりました。社員がやりたいと思ったら、とことんまで挑戦させてくれるのがリオン・ドールの文化です。私はこの成功を機に、イベント仕掛け人の一面を開花させることに…。ニジマスのつかみ取り大会にガラポン大会、餅つき、ビンゴゲーム、生かつおや鮭切身の実演販売、さらにはまぐろの解体ショーやあんこうのつるし切りなど、とにかくいろいろなイベントに挑戦してきました。
いずれのイベントも、集客面での成功よりは、集まったお客様の笑顔のほうが私にとっては嬉しい手応えでした。結果として客数増、売上増に繋がったのも、たくさんのお客様に楽しんでいただけたからだと思っています。楽しい思い出はいつか期待感に変わりますからね。私自身も次はどんなイベントを仕掛けようかといつもワクワクしていますから、もしかしたら誰よりも私が楽しんできたのかもしれません。もっと大勢の部下を巻き込んだ大掛かりな「何か」にみんなで挑戦すれば、もっと笑顔でいっぱいの楽しい職場になっていくことでしょう。イベントに限らず、こうした「笑顔づくり」を部下に継承し、彼らが店長職等に就いたときのアイデアの引き出しをひとつでも増やすのが、これからの私のテーマといえそうです。
釣りが35年来の趣味なので、渓流釣りや鮎釣りのシーズンを迎えると休日は嬉々として川に向かいます(笑)。あとたまにゴルフもやります。社内のゴルフクラブのメンバーなのですが、みんな同じくらいのレベルなので楽しいですね。